Friday, March 11, 2011

熊本、ワクチン接種後に乳児死亡、3月以降6例目報告

熊本市は10日、インフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンと、3種混合ワクチンの同時接種を2月に受けた7カ月の男児が死亡したと発表した。男児に基礎疾患はなかったという。
 厚生労働省によると、子どもの細菌性髄膜炎などを予防するヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種を受けた乳幼児の死亡が3月に入って相次いで報告されており、これで6例目。
 同省は両ワクチンについて、今月4日に接種見合わせを決めている。
 熊本市によると、男児は2月15日にヒブワクチンと、ジフテリア、百日ぜき、破傷風の混合ワクチンを接種。同22日に死亡した。市は、予防接種と死亡の因果関係は評価不能としている。市は今月9日に市内の医療機関から報告を受けた。厚労省が詳しい経緯を調査している。(山陽)

Wednesday, March 09, 2011

自閉症「目を見ない」神経伝達物質の働き弱く

自閉症に特徴的な相手の目を見ない症状は、顔を認識する部位の神経の働きが弱いのが原因であることが、浜松医科大などの研究で分かった。
 視線を合わせないため、相手の気持ちが読めなくなっている。8日付の米精神医学誌に発表した。
 同大の鈴木勝昭・准教授らは、脳の下側にある表情の認識に重要な「紡錘状回」に注目。陽電子放射断層撮影(PET)装置を使い、18~33歳の自閉症患者20人で、この部位の働きを詳しく測定して、健常者と比較した。その結果、脳の活動を調節するアセチルコリンという神経伝達物質の働きが、自閉症患者では2~4割弱くなっていることがわかった。アセチルコリンの働きが低いほど、相手の気持ちが読めないという症状も強かった。(読売)

医療従事者を介し拡大か、帝京大病院の院内感染

帝京大病院(東京都板橋区)で発生した多剤耐性アシネトバクターの院内感染について、外部有識者による委員会は8日、「強い関連を示す特定の医療行為はなかったが、保菌者から医療従事者の手や指などを介して、感染を受けやすく発症しやすい人に広がったとみられる」との調査結果をまとめた。
 記者会見した委員長の岡部信彦国立感染症研究所センター長は「病院全体として多剤耐性アシネトバクターについての知識の普及や、情報を共有するシステムが十分ではなく、対応が遅れた」と指摘した。3月中に報告書をまとめ、東京都に提出する方針。
 委員会は、2009年8月から昨年9月までに菌が検出された入院患者ら58人を調査。菌のほとんどは「ST92」と呼ばれる海外由来の株と判明。最初に菌が見つかった患者には海外渡航歴がなく、国内に定着したST92が同病院の中で広がったとみられるという。(山陽)

Sunday, March 06, 2011

宝塚市でワクチン接種の被害調査、幼児死亡で

兵庫県宝塚市は6日、同市で小児用肺炎球菌ワクチンなどの接種を受けた2歳の男児が死亡したことを受けて、市長や医師らが今後の対応について話し合う「予防接種健康被害調査委員会」を開いた。
 市によると、委員会では同市の死亡例の他、肺炎球菌ワクチン「プレベナー」などの接種後に相次いで死亡した川崎市(3カ月の女児)、兵庫県西宮市(1歳の女児)、京都市(6カ月の女児)の事例を説明。7日夕にも市が厚生労働省に提出する要望書の内容についても話し合われた。
 要望書では、(1)ワクチンによる副反応事例の洗い出し(2)海外における死亡例の情報収集(3)会議の公開―などを申し入れる予定。
 中川智子市長は「二度とこのようなことが起きてはならない。再開に関しては慎重であってほしいし、被害に遭ったお子さんの救済も要望していく」と話した。(山陽)

Friday, March 04, 2011

ワクチン接種後に女児死亡、1歳7カ月、兵庫

兵庫県西宮市は3日、DPTワクチン(ジフテリア、百日ぜき、破傷風の3種混合)と、細菌性髄膜炎などを予防する小児用肺炎球菌ワクチンの接種を受けた同市内の1歳7カ月の女児が死亡したと発表した。
 厚生労働省によると、小児用肺炎球菌ワクチン接種後の死亡例は、2月28日にヒブワクチンと一緒に接種を受けた兵庫県宝塚市の男児(2)に続き2例目。
 西宮市によると、女児は今月1日に接種を受け、2日に死亡。基礎疾患はなかった。接種との因果関係は不明。
 厚労省によると、小児用肺炎球菌ワクチンは2010年2月に国内での販売が始まり、今年1月末までに延べ約215万人が接種を受けた。昨年11月に国が補助を始めて以降、接種を受ける子どもが増えている。(山陽)