Thursday, June 09, 2011

東電の放射線データ公表漏れ、合計1382件

東京電力は8日、福島第一原子力発電所内の放射線観測データで公表漏れがあった問題の経緯について、調査結果を発表した。
 東電によると、3月11~21日にデータを記録しながら未公表だったものは、1382件。そのうち、混乱のためファクス送受信の確認が取れず、本店にデータが届かなかったものが351件、当初は10分間隔で公表していたため、対象外となった2分間隔のデータが526件だった。
 また、本店広報の判断で公表されなかったものは401件で、その大半は柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)から3月12日に派遣された測定車のデータだった。東電は「これまでなかったデータが説明なく突然送られてきたため、扱いが分からなかった」と説明している。公表されていないことに社員が気付き、同13日午前9時のデータからホームページに掲載した。(読売)

Tuesday, May 31, 2011

1千戸に太陽光パネル・・工場跡地に環境配慮の街

東日本大震災とその後の電力不足で、自然エネルギーへの関心が高まる中、パナソニックと神奈川県藤沢市などは、パナソニックの藤沢工場跡地(約19ヘクタール、藤沢市辻堂元町)に、省エネなど環境配慮型の新しい街を建設すると発表した。
 総工費は約600億円。1000世帯(3000人)全戸に太陽光パネルを設置する。2012年度内に着工し、13年度の街開きを目指す。黒岩祐治・神奈川県知事も太陽光発電の推進を打ち出しており、太陽光発電を活用した街づくりが県内で本格化してきた。
 工場跡地に建設される街「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」は、JR藤沢駅と辻堂駅の中間に位置する。街づくりには藤沢市と同社のほか、三井不動産、東京ガス、住友信託銀行など8社が参加する。全戸に太陽光パネルと蓄電池を備え、省エネ機器・家電を導入。夜間や停電時には、蓄電池にためた電気を使う。
 同様の仕組みを店舗や施設にも導入し、それぞれの電気機器を街全体でネットワーク化。IT技術を用いて電力使用量をコントロールし、エネルギー利用の効率化を図る。街全体で二酸化炭素排出量を70%、生活用水の使用量を30%削減できるという。
 また、街に電気自動車(EV)の急速充電器を設置し、EVのカーシェアリングを行うことで、車が少ない住宅街を目指す。公園や緑を多く配置するほか、LED街路灯や防犯カメラを設置して街全体のセキュリティーを充実させる。
 パナソニックの大坪文雄社長は26日の記者会見で、「(数ある)スマートシティ構想のなかでも先進的な『藤沢モデル』を作り出し、発信していく。藤沢を出発点に、世界中でスマートタウン作りに貢献したい」と意気込みを語った。藤沢市の海老根靖典市長も「先進的な街の誕生で、藤沢への関心は間違いなく高まり、市全体への波及効果も期待できる」と述べた。(読売)

Monday, May 30, 2011

横浜の菌付着ユッケ肉、栃木産の雄の去勢牛

焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、横浜市青葉区の系列店で菌が付着したまま見つかったユッケ用もも肉は、卸元の大和屋商店(東京・板橋)で4月13日に加工された栃木県産の雄の去勢牛だったことが27日、捜査関係者などへの取材でわかった。
 横浜の肉は、富山、福井両県で死亡した4人からの検出菌と遺伝子型が一致。店納入前に汚染されていたことが確実とみている富山県警などの合同捜査本部は、この肉を食べた死者もいる可能性があるとみて調べる。
 大和屋の内部資料などによると、横浜の肉は、栃木県那須塩原市の牧場で飼育された去勢牛を4月7日に埼玉県川口市の食肉処理場で解体したもので、同11日に大和屋が買い付けた。
 捜査関係者などによると、菌の遺伝子型が一致したため、富山、福井両県で死亡した4人が横浜の肉と同じ同13日加工分の肉を食べた可能性もあり、捜査本部では、大和屋で同日に加工され、えびす系列店に納入されていた雌の経産牛、去勢牛、雌の交雑牛の3頭の肉が浮上していた。
 このうち、横浜の肉が同13日加工の去勢牛と特定されたことで、砺波店(砺波市)で6歳男児が同22日に、70歳と43歳の女性2人が同23日に、福井渕店(福井市)で6歳男児が同17日にそれぞれ食べたユッケに、加工時に横浜の肉と切り分けられたか、触れあって菌が移った肉が入っていた可能性も出ている。4人が食べた肉は、同16、19日に店に真空パックに入れて納入されていたとみられ、捜査本部は肉の特定を進める。
 県によると、今月27日に新たな食中毒患者は確認されず、また、退院者もなかったことから、累計患者数は163人(県内の死亡3人含む)、重症の入院患者数は15人のまま。(読売)