Tuesday, August 31, 2010

期限切れワクチン接種、15歳体調すぐれず

静岡済生会総合病院(静岡市駿河区小鹿)は27日、有効期限を約2か月過ぎた新型インフルエンザワクチンを静岡市内の15歳の男性1人に接種するミスがあったと発表した。男性は2週間後にめまいや吐き気を訴えて別の病院に入院し、現在は退院して自宅療養中だが、体調がすぐれないという。めまいなどの症状とワクチン接種との因果関係について、静岡済生会総合病院は「否定できない」としている。
 同病院によると、接種ミスがあったのは7月15日。8月18日に薬剤師が在庫を確認していた際、5月25日で期限が切れていたワクチンを接種したことに気づき、病院は今月25日になって静岡市保健所に報告するとともに、家族に謝罪した。接種ミスが起きた原因について同病院は〈1〉ワクチンを保管する冷蔵庫内で、有効期限による分別が正しく行われていなかった〈2〉接種する際も有効期限を確認しなかった――ことを挙げた。
 記者会見した石塚隆夫病院長は、「接種を受けた患者や保護者に心よりおわび申し上げる。今後、同じ過ちを繰り返さないよう管理態勢を改善し、再発防止に努める」と陳謝。ミスが確認されてから市保健所への報告と保護者への説明・謝罪まで1週間かかったことについては、「18日に病院で大規模なシステム障害が発生し、その対応に追われていた」と釈明したうえで、「実際に遅れたことは非常に申し訳ない」と述べた。(読売)

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