脳脊髄液減少100症例分析へ 研究班、診断指針に弾み
脳と脊髄を覆う脳脊髄液が漏れさまざまな症状を引き起こす「脳脊髄液減少症(髄液漏れ)」について、診断や治療の指針(ガイドライン)作成を目指す国の研究班(班長嘉山孝正国立がん研究センター理事長、山形大教授)に届けられた症例が、100例に達したことが医学関係者への取材で分かった。
病気の定義自体が不明確だった脳脊髄液減少症の症例が一定数集まったことで、研究班は共通する症状や引き起こした原因を分析。本年度内にも中間報告をまとめ、これまでなかったガイドライン作成に向けた作業に本格着手する。
頭痛やめまいなどさまざまな症状が続き、交通事故の後遺障害として訴訟で争われるなど社会問題化したことに注目した脳神経外科医らが2007年、ガイドラインづくりに向け研究班を設立。厚生労働省も09年度までの3年間で計7500万円を助成してきた。
研究班は当初、250例を目標としたが、症例を届ける医療機関内での調整に手間取り、症例集めが難航。中間目標を100例としたが09年度までに約70例しか集まらず、本年度に研究期間が延長されたばかりだった。(山陽) Tweet

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