Wednesday, January 13, 2010

高齢者の冬対策(風邪・下痢)

冬に多いのが感染症。高齢者のため、本人や家族は家庭で何に注意すべきか。
 「訪問看護の利用者に、インフルエンザの発症はそれほど見られない。最も多いのは風邪」。在宅医療に詳しい、聖路加国際病院・訪問看護ステーション所長の押川真喜子さんはこう指摘する。だが、高齢者は風邪により、菌を含んだたんなどが肺に入り、肺炎を起こす恐れも高くなる。「単なる風邪と侮れない」と強調する。家族は帰宅の際、手洗いとうがいの徹底が必須だ。
 風邪で発熱した場合、こまめな水分補給が欠かせない。高齢者は普段から水分摂取量が少なく、脱水症状に陥る恐れがあるからだ。水やお茶のほか、ゼリーやスポーツドリンク、果物をすりつぶしたジュースなどもいい。押川さんは「栄養バランスを心配する家族も多いが、水分補給を優先すべきだ」とアドバイスする。
 下痢を起こしたら、ノロウイルスなどの冬の感染症を前提にするのが鉄則だ。ノロウイルスによる胃腸炎は下痢や嘔吐、腹痛を起こす。冬季に流行するが、特に高齢者と子供は発病しやすい。便には大量のウイルスが含まれている。オムツを使用している場合、介護する家族は使い捨てのビニール手袋をはめてオムツを替え、その後は、必ずせっけんを使い手洗いを。オムツはビニール袋に入れて密封して捨てる。
 手袋の使用には抵抗感を持つ家族もいるが、押川さんは、「愛情がないと思わないで。ほかの家族に感染を広げないことも大切」と話す。下痢が続くと脱水が心配なので、やはり水分補給を怠らないようにしたい。
 押川さんは「高齢者は寒がって厚着をしたり、暖房の温度を上げすぎたりする傾向にあるが、かえって熱が出る原因になる。掛け布団や衣服をこまめに調整してほしい」と話す。
ノロウイルス予防の注意点
 〈1〉帰宅時、食事前には流水・せっけんで手洗いを。
 〈2〉貝類の内臓を含む生食は感染の原因になることがある。高齢者は避ける方が無難。
 〈3〉調理や配膳は、十分に手を洗ってから。
 〈4〉衣服や物品、嘔吐物を洗い流した場所の消毒は、次亜塩素酸系消毒剤を使用。 (国立感染症研究所感染症情報センターのHPより)(読売)

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