Monday, May 10, 2010

毛髪の水銀濃度4倍以上

古式捕鯨発祥の地で、鯨類を食べる機会が多い和歌山県太地町の住民約千人を対象に、毛髪中のメチル水銀濃度を測定したところ、鯨類をほとんど食べないほかの14地域の平均値よりも男性で約4・5倍、女性で約4倍高かったと同町と国立水俣病総合研究センター(熊本県水俣市)が9日発表した。
 同センターによると、微量のメチル水銀は自然環境中にあり、食物連鎖により海洋哺乳動物などに濃縮されるという。
 センターは「水銀濃度と鯨類を食べることの関連性が示唆された。メチル水銀によるとみられる健康影響や中毒は認められなかったが、濃度が非常に高い住民もおり、継続調査が必要」としている。
 千人は太地町の人口の約3分の1に当たり、町はこれだけ大規模な調査は初めてとしている。
 昨年夏に住民の健康診断の一環として1017人に実施し、男性の平均値は11・0ppm、女性では6・63ppm。同センターが12道県の14地域で行った調査の平均値は、男性2・47ppm、女性1・64ppmだった。(山陽)

0 Comments:

Post a Comment

<< Home