2年で橋さびだらけ!実は「さびがさび止め」
和歌山県の国道42号バイパス「那智勝浦新宮道路」(8・9キロ)の橋梁が赤くさび、住民らから不安の声が上がっている。
さびで腐食を防ぐ特殊な鋼材を使用しており、国土交通省・紀南河川国道事務所は「安全に問題はない」と説明している。
同道路は「那智勝浦道路」(15・2キロ)の一部として、1998年から総事業費1240億円で着工、一昨年3月に完成。30分余りかかっていた新宮市―那智勝浦町間が11分短縮された。
インターチェンジや道路が交差する付近の橋梁は塗装されているが、山間部の橋梁は塗装されず、真っ赤にさびたまま。地元の人らから「手抜き工事では」などの声が上がった。
紀南河川国道事務所によると、問題の橋梁には「耐候性鋼」という低鉄合金鋼を使用している。塗装しなくてもさびにくく、さびた場合も、それが表面を保護する役割を果たすという。
塗装するより安くあがるが、人目につくところにはあまり使用されていない。同道路でも山間部に限って使用したため、誤解を招くことになったようだ。(読売)
耐候性鋼とは、鋼表面に保護性錆(安定錆とも呼ぶ)を形成するように設計された低鉄合金鋼である。耐候鋼とも呼ぶ。塗装せずにそのまま使用してもあまり錆びず、またその錆が比較的緻密で、内部まで腐蝕されないような鋼材である。錆の色は茶褐色でそれなりに美しい。
耐候性鋼は、適切な管理をすれば無塗装で使用できるので、メンテナンス費や塗装費を低減できる。しかし、海水は保護性錆層を破壊する成分を含んでいるため、海岸部では耐候性鋼を無塗装で使うことはできない。 Tweet

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