Tuesday, August 03, 2010

小麦が除草剤代わり

福井県立大生物資源学部の村井耕二教授(遺伝育種学)は29日、大豆と同時に栽培すると雑草の生育を抑制する小麦「LM12」を開発したと発表した。
 食用には適さないが、大豆栽培時に除草剤の代わりとして利用できるとしており、村井教授は「安全な大豆栽培技術として研究を続け、今後5年以内には実用化したい」としている。
 LM12は、6月中旬に大豆と同時に種をまくと、雑草が生える前に芽を出し、雑草の発生を抑制。一方で生育は遅く、草丈は20センチ程度にしかならないため、草丈約60センチになる大豆の栄養は奪わず、日光も遮らない。大豆の収穫期である9月末には枯れるので、刈り取りも不要という。
 村井教授らは、2008年4月から本格的に研究を開始。約100種類の小麦の成育実験を繰り返す中で、大豆栽培に適した品種を選び出した。
 現在は同大学福井キャンパス(永平寺町松岡兼定島)にある実験圃場のうち、約7・5平方メートルで大豆とともに栽培。来年度には、大豆の生育や品質に影響を及ぼさないかなど詳細なデータをまとめるほか、県やJAなどに協力を呼びかけ、大規模な研究栽培を行いたいとしている。
 村井教授は「生育が遅かったり、大きく育たなかったりといった食用に適さない短所を逆手に取れないかと考えた。除草剤がいらない安全な栽培技術として確立していきたい」と話していた。(読売)

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